キョトン

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「拒絶」、「距離」、そして「キョトン」、このところの世相で、正直な印象です。先日の〈クソジジイのご婦人〉は、過敏になっての正面から店に入ってきた私への少々異常な「拒絶」だったのではないかと、今になっ思っています。『コロナに罹りたくない!』と言う恐怖心や防御心で、ああいった「距離」を意識し過ぎた行動と言動になったのでしょうか。

心の余裕をなくしてしまうと、忍び寄る、得体のしれない〈ヴィールス〉に汚染されしまい、命まで危なくなるのではないかと言う、恐れが、今、世界中に広がっているのではないでしょうか。ある方は、悲観して、自らの命を断ったり、子どもを巻き添えにして死に急いでいる事件もみられます。

異常事態の中で、正しく状況把握ができていないからでしょう。手に触れる物すべてが汚染源、感染源に思えてしまい、潔癖症の方は、何も、触ることができなくなってしまうのです。それって強迫性障害ではないでしょうか。

どうも正しい知識、対処法が必要です。人と一定の「距離」を置いた所は、《安全域》だと思って生活をしたらいいのです。人と話ができなくなってしまうのではなく、マスクをして、相手に迷惑にならない様な配慮をして、話せばいいのです。話せなくなってしまうと、人との関わりが億劫になってしまい、それこそ危険です。

この月曜日は、家内の通院日で、付き添いで出かけました。診察受付機にカードを挿入すると、予約確認書が出てきて、それを持って、呼吸器科の外来に行くのです。採血、尿検査、レントゲン撮影の指示が、外来事務から渡されます。それで先ず、採血室に行ったのです。家内が受けるテーブルの隣で、男性が、『陽性の出た人と濃厚接触をした!』と言ってるではありませんか。年配の係りの方が、担当者に代わって、『外来に戻って、問診票に記入して申告し、そこで指示を受ける様にしてください!』と説得していました。

この方は、自分の行動が、院内感染の起こる危険性に、全く気付いていないのです。通院以前に電話で事情を話したらよかったのです。病院に来てしまったら、先ず総合受付で、〈濃厚接触〉があったことを告げなければなりません。採決は、無菌状況の中すべきなのですから、他の患者さんのために、ここまで入って来るべきではありませんでした。病んで、治療を受けようとしているのですから、もっと他者にも、最新の注意を払うべきなのですが。

でも、誰も騒がずに、パニックにはなりませんでした。理学療法士の方が、この方の座った椅子やテーブルを、丁寧にアルコール消毒をされていました。家内も私も驚いてしまいました。

過敏も無知も、両方とも、この状況下では、菌の拡散の危険性があるのです。隣でも、しっかり2mの距離がありましたから、家内は恐れていませんでしたが、その無知には、とても困惑してしまった次第です。

華南の街の我が家に、日系商社マンの奥さんと5歳ほどの男の子が、カレーライスを食べにやって来たことがありました。この男の子が、手を洗い始めたのです。その余りにも丁寧過ぎる手洗いに、私は驚いてしまいました。2〜3分ほど、繰り返し洗っていました。お母さんが、『中国では、そうしなさい!』と言ったからでしょうか。でもまさに潔癖症だったのです。

蛇口を、手を洗った後に触れない人がいる様です。完璧主義者には、どうでも好いことではなく、悩むのでしょう。それなら蛇口を洗いながら手を洗ったら、感染の恐れから簡単に解放されのですから。どこまですべきか、「キョトン」としている、《コロナ明けの日》を待ち望む、緊急事態宣言の解除の首相会見がなされた、時は五月の中旬です。

(日光連山の山容です〈写真AC〉)

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